奥田裕介

牛を見る、徹底して見る。
それが育成で一番大切なこと

調子の悪い牛を見逃さない。
その難しい見極めを正確に早くできるようになりたい。

仕事と結果が直結している酪農の仕事に魅力を感じて

大学のゼミで、放牧している馬やヤギの管理を学んでいたので、できれば畜産関係の仕事がしてみたいと思っていました。父親が畜産関係の獣医なので、子どもの頃から牧場にはあこがれがあったし、規模が大きな吉浦牧場は有名でしたから、2日間の研修に来させてもらったんです。フリーストール牛舎を見た時の印象は、すごい!の一言。規模の大きさは想像以上だったし、働いている人も多くて、自分の学んだことがここでなら生かせるんじゃないかって思いました。仕事と結果が直結しているので、技術が身につき、進歩していることがわかる。吉浦牧場なら仕事を通して成長ができる、そういうところに魅力を感じました。2年目の今は、搾乳をはじめ、掃除などの外周り、育成牛や乾乳牛の餌やり、乳牛のオスや交雑牛(F1)の育成や出荷の選定などを担当しています。牧場の仕事は幅が広く、やったことのないことばかりなので、まだまだ仕事を覚えていく段階だと思っています。

調子の悪い牛を見分けるには、牛をしっかりと見ることが大事

今、最も力を入れて取り組んでいるのが、1年目の10月から担当させてもらっている育成です。牛の管理の仕方を学んでいるのですが、なかでも調子の悪い牛をどうしていくかということが育成管理では大事になります。牛の調子が悪くなった時、どの程度になったら獣医師に診てもらうのか、そのタイミングの見極めが難しいところ。とにかく数を見て、他の牛と様子が違っていたり、痩せていったりしているのを見逃さないことが大事です。そのためには、牛をしっかりと見る。それを徹底していくしかないと思っています。牛が乳房炎に罹ると、その牛のミルクは出荷ができなくなり、その量の分だけ収入が減ってしまいます。乳量イコール収入ですから。牛の治療にも時間がかかってしまいますしね。ムダな時間がなくなるように、どんな仕事も正確に、なおかつ早く。それを目標に仕事に取り組んでいます。2年目から人工授精も(種付け)任さているので、スピーディーにできるようになりたいですね。